こんにちは! 伊藤誠です。
肉体的・精神的・経済的に人生を
不安なく生き抜くことはそう簡単では
ない時代になった・・・
ファイナンシャルプランナー業を20年。
数千人のご相談・お話を聞いて
自分はそう感じています。
その最大の理由は良くも悪くも
長寿だと考えます。
そこで、前回から3回にわたり
時代の変化によるお金の考え方
「昔の常識、今の非常識」
をテーマにお届けしてします。
______________________________
時代の変化によるお金の考え方
昔の常識、今の新常識③
「住居|賃貸と持ち家」
______________________________
賃貸vs持ち家が話題になったとき、
すぐどちらが良いかという事だけが
一人歩きします。
賃貸最大のメリットは、いつでも
気軽に引っ越しができることですが、
ここでは住居に対する
生涯支払額に的を絞って考えてみましょう。
仮に家賃が8万円、2年に1回の
更新料支払いを加味し
年間家賃を100万円とします。
20歳から90歳まで70年間
この家賃を支払うと7000万円
50年間としても5000万円です。
一方家を購入する場合、
3500万円の家を35年ローンで支払うと
現在の低金利下では約4000万円、
生涯の固定資産税とリフォーム予算・
住宅ローン減税を加味すると
5000万円ぐらいになると思います。
30年前の金利下では
3500万円の家購入資金購入は
8000万円の支払いになり、
当時は家を購入すると
購入金額の2倍以上の支払いになるため、
住宅の購入は頭金を貯めてから
購入することが常識で、
頭金を20%出せる人しか
住宅ローンを組めませんでした。
50年間の住居費用が、賃貸も
持ち家も5000万円だとするならば、
どちらを選択されますか。
もちろん個々に事情が異なるので、
意見は分かれるでしょうが、
70歳の時賃料8万円を死ぬまで
払い続ける経済的余力があるか心配です。
少ない年金の中から、家賃を死ぬまで
支払い続けることは容易ではありません。
特に独り身になった時は
年金が2人分から1人分になってしまいます。
切り口を変えて、
Aさん
60歳で月10万円の家賃。貯金3000万円
Bさん
60歳で持ち家。ローン完済、貯金0
一見、Aさんはお金持ちのように見えますが、
25年間(85歳までで)で
家賃を3000万円+更新料120万円
支払わなければなりません。
ここで言いたかったことは、
長寿に対する家賃負担は重い
ということと、
超低金利のため
住宅購入に対する金利の支払いが
極めて低いことにより、
持ち家に対する住居費用が
昔に比べ数千万円単位で低くなっている
ということです。
これもまた
「昔の常識、今の非常識」かな
と思います。
___________________________
「老後資金と2000万円問題」
______________________________
2000万円の話題も独り歩きしていますが、
正しく理解する必要があるとFPは考えます。
「金融庁の試算は、65才の夫と60才の妻の
“平均的な生活費”が一般的な年金支給額
(夫婦で21万円)を月5万円上回り、
それが老後の30年間ずっと続くと
2000万円(月5万円×12ケ月×30年)くらい
足りなくなるよ、というお話です。
ここで注目しなければいけない点は3点あります。
A. 65才の夫と60才の妻という前提で、
単身ではないし、年上女房でもないし、
年の差婚でもない
B. 老後(65歳以上の夫婦世帯)の平均的な生活費とは
C. 一般的な年金受給額(夫婦で21万円)を前提
食 費: 70,058円
交通通信:28,524円
交 際 費: 25,315円
教養娯楽:24,541円
光熱水道:21,635円
保健医療:14,995円
住 居 費: 14,853円
家具備品:10,273円
被服履物: 7,465円
仕 送 金: 1,748円
教 育 費: 458円
—————————
合 計 247,701円
自分の受け取れる年金受給額を
知らない人が50代で6割を占め、
老後の生活資金を確保していない人は
7割に上るー。
日本銀行の調査で、
公的年金の理解や老後生活費の準備が
進んでいない実態が浮き彫りとなった。
ここで言いたかったことは、
上記すべて個々に状況が違うということです。
◆65歳以降のポイント
ご自身(夫婦又は単身)は何歳で
何十年間分の将来を考えなければならないか?
ご自身(夫婦又は単身)の65歳以降は
月いくら使うか?
(家賃、親介護、住宅ローンはないか)
ご自身(夫婦又は単身)の65歳以降
受給できる年金額はいくらか?
(夫婦で21万円はあくまでも平均で、
少なくとも夫婦どちらかが
厚生年金40年加入していないと難しい)
ポイントは 2000万円という数字ではなく、
“毎月5万円の赤字”が30年という話。
ご自身(夫婦又は単身) は65歳以降
毎月いくら不足(又は余る)x何十年か?
ということです。
これも「昔の常識、今の非常識」で
昔はこんなことを考えなくとも、
終身雇用で退職金を数千万円もらい、
年金は60歳から受給、
余命もそう長くなかったのです。
今は長寿のライフプラン(生活設計)を
考えなければならない時代なのです。
伊藤 誠
充実人生実現パートナー
肉体的・精神的・経済的に人生を
不安なく生き抜くことはそう簡単では
ない時代になった・・・
ファイナンシャルプランナー業を20年。
数千人のご相談・お話を聞いて
自分はそう感じています。
その最大の理由は良くも悪くも
長寿だと考えます。
そこで、前回から3回にわたり
時代の変化によるお金の考え方
「昔の常識、今の非常識」
をテーマにお届けしてします。
______________________________
時代の変化によるお金の考え方
昔の常識、今の新常識③
「住居|賃貸と持ち家」
______________________________
賃貸vs持ち家が話題になったとき、
すぐどちらが良いかという事だけが
一人歩きします。
賃貸最大のメリットは、いつでも
気軽に引っ越しができることですが、
ここでは住居に対する
生涯支払額に的を絞って考えてみましょう。
仮に家賃が8万円、2年に1回の
更新料支払いを加味し
年間家賃を100万円とします。
20歳から90歳まで70年間
この家賃を支払うと7000万円
50年間としても5000万円です。
一方家を購入する場合、
3500万円の家を35年ローンで支払うと
現在の低金利下では約4000万円、
生涯の固定資産税とリフォーム予算・
住宅ローン減税を加味すると
5000万円ぐらいになると思います。
30年前の金利下では
3500万円の家購入資金購入は
8000万円の支払いになり、
当時は家を購入すると
購入金額の2倍以上の支払いになるため、
住宅の購入は頭金を貯めてから
購入することが常識で、
頭金を20%出せる人しか
住宅ローンを組めませんでした。
50年間の住居費用が、賃貸も
持ち家も5000万円だとするならば、
どちらを選択されますか。
もちろん個々に事情が異なるので、
意見は分かれるでしょうが、
70歳の時賃料8万円を死ぬまで
払い続ける経済的余力があるか心配です。
少ない年金の中から、家賃を死ぬまで
支払い続けることは容易ではありません。
特に独り身になった時は
年金が2人分から1人分になってしまいます。
切り口を変えて、
Aさん
60歳で月10万円の家賃。貯金3000万円
Bさん
60歳で持ち家。ローン完済、貯金0
一見、Aさんはお金持ちのように見えますが、
25年間(85歳までで)で
家賃を3000万円+更新料120万円
支払わなければなりません。
ここで言いたかったことは、
長寿に対する家賃負担は重い
ということと、
超低金利のため
住宅購入に対する金利の支払いが
極めて低いことにより、
持ち家に対する住居費用が
昔に比べ数千万円単位で低くなっている
ということです。
これもまた
「昔の常識、今の非常識」かな
と思います。
___________________________
「老後資金と2000万円問題」
______________________________
2000万円の話題も独り歩きしていますが、
正しく理解する必要があるとFPは考えます。
「金融庁の試算は、65才の夫と60才の妻の
“平均的な生活費”が一般的な年金支給額
(夫婦で21万円)を月5万円上回り、
それが老後の30年間ずっと続くと
2000万円(月5万円×12ケ月×30年)くらい
足りなくなるよ、というお話です。
ここで注目しなければいけない点は3点あります。
A. 65才の夫と60才の妻という前提で、
単身ではないし、年上女房でもないし、
年の差婚でもない
B. 老後(65歳以上の夫婦世帯)の平均的な生活費とは
C. 一般的な年金受給額(夫婦で21万円)を前提
食 費: 70,058円
交通通信:28,524円
交 際 費: 25,315円
教養娯楽:24,541円
光熱水道:21,635円
保健医療:14,995円
住 居 費: 14,853円
家具備品:10,273円
被服履物: 7,465円
仕 送 金: 1,748円
教 育 費: 458円
—————————
合 計 247,701円
自分の受け取れる年金受給額を
知らない人が50代で6割を占め、
老後の生活資金を確保していない人は
7割に上るー。
日本銀行の調査で、
公的年金の理解や老後生活費の準備が
進んでいない実態が浮き彫りとなった。
ここで言いたかったことは、
上記すべて個々に状況が違うということです。
◆65歳以降のポイント
ご自身(夫婦又は単身)は何歳で
何十年間分の将来を考えなければならないか?
ご自身(夫婦又は単身)の65歳以降は
月いくら使うか?
(家賃、親介護、住宅ローンはないか)
ご自身(夫婦又は単身)の65歳以降
受給できる年金額はいくらか?
(夫婦で21万円はあくまでも平均で、
少なくとも夫婦どちらかが
厚生年金40年加入していないと難しい)
ポイントは 2000万円という数字ではなく、
“毎月5万円の赤字”が30年という話。
ご自身(夫婦又は単身) は65歳以降
毎月いくら不足(又は余る)x何十年か?
ということです。
これも「昔の常識、今の非常識」で
昔はこんなことを考えなくとも、
終身雇用で退職金を数千万円もらい、
年金は60歳から受給、
余命もそう長くなかったのです。
今は長寿のライフプラン(生活設計)を
考えなければならない時代なのです。
伊藤 誠
充実人生実現パートナー