【JJC通信】【うな重】外国人観光客が喜ぶ日本食の魅力を伝える英語 

猛暑が続いていますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。


今回も和食を英語でご紹介したいと思いますが、
土用の丑の日が近づいているので、
「うなぎ」をテーマにお届けさせていただきます。



ご一読いただけますと幸いです。


【うな重】

うなぎと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、
「うな重」または「うな丼」でしょう。


うな重、うな丼のどちらも、ご飯の上に
うなぎの蒲焼きをのせた料理ですが、
なぜ呼び方が違うのでしょうか?


答えは、うなぎの蒲焼きをご飯の上において、
重箱に盛り付けたものが「うな重」、
丼によそったものが「うな丼」です。


でも、うな重の方が値段が高いという
イメージがありますよね?


シンプルに考えると、重箱の方が大きいために、
入れるうなぎの量が多くなり、
値段が上がってしまうのですが、
実は歴史的な背景も関わっています。


うなぎ料理の歴史は古く、うなぎを
食べていたという形跡が、縄文時代の
貝塚から見つかっています。


しかしながら、本格的にうなぎが食材として
定着し始めたのは、江戸時代に入ってからです。


徳川家康が江戸の開発を進めていた頃、
干拓によってできた湿地にうなぎが
住みつくようになり、うなぎは労働者の
食べ物として定着していきました。


うなぎには豊富なタンパク質やビタミン、
ミネラルが含まれているため、激しい労働で
消費したエネルギーを補給するのに
非常に適した食材だったわけです。


室町時代末期から始まった、うなぎを蒲焼にして
食べるスタイルは、江戸の人々の間でも
一般化していました。


現代のような高級なうなぎ専門店や大衆食堂、
さらにはうなぎの蒲焼を売り歩く
露店商などによって、うなぎは庶民の間に
どんどん浸透していきました。


うなぎを丼に入れて食べるスタイルは、
1800年代の文化・文政年間に発案されたと
言われています。


芝居小屋にうなぎを出前させていた
芝居小屋のスポンサーが、うなぎが冷めるのを嫌い、
うなぎの蒲焼を丼飯の間に挟ませて芝居小屋に
届けさせたのが、うなぎ丼の始まりだと
言われています。


当時、芝居小屋での食事は重箱で
提供されていましたが、うなぎ丼が好物だった
その芝居小屋のスポンサーは、うな丼を
重箱に盛り付けるスタイルを思いつきました。


重箱は蓋が付いているため冷めにくく、


また漆塗りの重箱に盛り付けることで
見た目もずいぶん洗練されました。


うなぎ料理は当時から高級でしたが、重箱に
入れることによってうなぎの魅力をさらに
高めることができ、うな重が広く知られるように
なったといわれています。


土用の「丑の日」あたりに食卓に上ることが
多いうなぎですが、うなぎの旬(食べごろ)も
ちょうどその頃なのでしょうか?


天然うなぎは、脂が乗って一番美味しく
食べられる秋から冬にかけて旬を迎えます。


それじゃあ「丑の日」にうなぎを
食べる意味がないのではと反論したく
なるところですが、ご安心ください。


天然うなぎの個体数が年々減少し、絶滅危惧種に
指定されるまでになっている中、現在市場で
売られているほとんどが養殖うなぎです。


スーパーなどで販売される養殖うなぎは、
土用の時期に食べごろがくるよう
出荷調整されています。


つまり、養殖うなぎは、6月から8月頃に
ちゃんと旬を迎えられるように
大事に育てられているのです。


日本全国には、鰻丼や鰻重を提供するお店が
多くありますが、それぞれのお店が
独自のタレや焼き方にこだわり、
個性豊かな味を楽しむことができます。


地域の個性あふれるうなぎ料理をぜひご堪能下さい!


うな重の英語ポップ

Unaju (eel box) is a very popular dish among
foreign tourists as a ”Japanese food they
want to eat.” Rich in protein, vitamins,
and minerals, eel is considered good for
promoting our health.


Eel has been popularly consumed in Japan
for more than 200 years, especially
as a nutritional supplement to get through
Japan's hot and humid summer!


Eel cuisine has a long history.


The traces of eel eating have been found in
shell mounds from the Jomon period.


It was not until the Edo period (1603-1867) that
eel began to take root as a popular
food among people.


When Tokugawa Ieyasu was developing Edo area
(present-day Tokyo), eels began to live in
the wetlands created by the land reclamation
work by Edo Bakufu in order to secure
farmland and residential areas.


Eels became popular among the laborers,
because eels are rich in protein,
vitamins, and minerals. Eels were
an ideal food for the workers to replenish
the energy consumed during strenuous labor.


The style of eating grilled eel, which began
in the late Muromachi period (1333-1573),
was common among the Edo people.


Eels became increasingly popular among the
common people through high-class eel
specialty restaurants, as is the case today,
popular eateries, and street vendors
selling grilled eels.


The style of eating eel in a bowl is said to
have been invented in the late Edo period.


The sponsor of a playhouse, who always
had eels delivered to the playhouse,
disliked the eels getting cold
during transport.


He got an idea of having them delivered
with grilled eels sandwiched between rice
for avoiding eels cooling.


This is said to be the beginning of
eel bowl, since then, this style of
eating eel on top of rice with sauce
poured over it has been long popular
among the common people.


At that time, meals at playhouses
were served in lacquered boxes,
and the sponsor of the theater,
who was fond of eel bowls, came up
with the idea of serving eel bowls
in a lacquered box.


The lacquered box, with its lid,
kept the bowl from getting cold,
and serving it in a lacquered box
improved its appearance considerably.


Eel dishes were expensive at the time,
but by placing the eel in a lacquered box,
the appeal was more enhanced and
widely known.


There are many restaurants throughout
Japan that serve eel bowls and eel rice box,
each with its own unique sauce and
cooking method, offering a unique taste.


Why don't you try?


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


感想やコメントなどいただけますと嬉しいです。


お待ちしております。


JJC女子会倶楽部
源 直美
naomina1228@gmail.com


 

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