【JJC通信】久しぶりの味<出会いと食>No.18 

出会いと食のプロデュースの開発です。


緊急事態宣言が11都府県に出て、
益々外食が遠くなるこの頃。


こんな時はジタバタせずに、家飲みが一番です。


久しぶりに飲んで、以前に感じていた印象とは
異なる品種のワインがありましたので、
ご紹介したいと思います。


それは「ミュラー・トゥルガウ」種のワイン。


初めて聞かれる方もおられるかもしれませんが、
ドイツやオーストリアで多く栽培されている
寒冷地に強い白ブドウで、日本ですと
北海道などでも栽培されています。


香りはマスカットや黄リンゴを思わせるようで
フルーティー、味わいは酸は控えめ、
かといって果実味が強いわけでもなく、
全体的に主張が強くありません。


寒冷地で栽培されるため糖度が上がりにくく、
アルコール度数も低く
軽い仕上がりのものがほとんどです。


他の品種とブレンドされてワインに
なることも多く、単体で飲んだのって
いつ以来だろう、くらい疎遠になっていました。


そう、良くも悪くも「あまり印象に残らない品種」
のイメージだったのです。


縁あって(というのは馴染みの
オンライン酒屋さんのお勧めセットに
入っていたのです)、久しぶりに
飲んだこの 「ミュラー・トゥルガウ」、
度数も10%しかなくて、確かに非常に
優しい味わいなのですが、
何というか懐が深いのです。



こってりした肉料理と合わせるのは
荷が重いかと思いますが、
それ以外であれば、和食でも洋食でも
エスニックでも受け止めてくれるのです。


先ほどマスカットや黄リンゴを思わせるようで
フルーティーな香り、と申し上げましたが、
料理の香りに対抗するほど強くはなく、
控えめで名脇役といったところ。


これを友人たちとワイワイしながら飲んだら、
良さを認識できなかった気もしますし、
何より選ばなかったでしょう。


意外なところに気づける、
家飲みの良さを実感した次第です。


次はどんなワインに出会えるでしょうか、
楽しみです。


出会いと食のプロデューサー
開発香織
 

【JJC通信】成長(5)老いなき世界 

こんにちは!伊藤礼子です。


2021年1月も半月が過ぎました。


昨年末には再度の非常事態宣言が
出されましたが、いかがお過ごしでしょうか?


さて、12月15日の
「【JJC通信】成長(4)原点に還る」には、
私信を含めたくさんのフィードバックや
ご感想を頂きました。ありがとうございました。


本来は本メールの後部に記載のように、
writer@jyujitsujinseiclub.org へのご返信により
★充実人生を気軽に語ろう★
で読者や筆者の相互にディスカッションが
【JJC通信】の目的の一つでもあります。


しかし、今回はコロナパンデミックにも
関連し頂いたメール等の内容には
深い境涯のものもありましたので、
すべて親展にてご返信させて頂きました。


皆さまのメッセージの中に共通して
語られていたことがあったように思います。


それは、年を重ねることで精神の
エネルギーは益々充実することが可能な一方で、
精神と表裏一体である体との付き合い方においては、
そう簡単ではないと感じて
いらっしゃるという点です。


「実際のところ、自分でも周りを見回しても
年を経ると体力の衰えを感じるものだよ」と。


それらの事実についての私の見解は:
確かに若年の経験や過去を基準にして
捉えるならばそうである一方で、
今後の体との向き合い方や付き合い方は
何方にとっても体験知がなく、
そう捉えれば「昔のようでなくなった」
と嘆くようなことではない、というものです。


とは言ってもそのお気持ちは実感として
よくわかりますし、未曾有の長寿社会に
おける「健康寿命」というテーマは
万人にとって課題であると認識しております。


正にそのテーマを扱っている書籍に
LIFESPAN : 老いなき世界 (2020/9/16)
があります。



数ヶ月前に購入していましたが
やっと最近読みました。


JJC通信の読者には、ドクターや
科学者もいらっしゃいますが、、


30年に渡る老化と若返りの研究者である
著者の最新の専門的見解について、
私などが読んでその文脈や専門用語に
ついていくには・・かなり厳しいものが
ありました、汗汗。
(末尾に「用語解説」等はついています)


なので、直観で読み飛ばし、読み返しているに
すぎませんことを予め申し上げます。


私が直観で読み受け取った
メインメッセージは次のようなものです。


・老化は病気の一種であり、それは治癒できるものである。


・私たちは古いDVDプレイヤーのようなもの。
DVDの表面にひっかき傷がついただけなら、
普通は情報を回復できる。


それと同様のプロセスを用いれば、若返りも可能だ。


・シラードの唱えた説のように、
遺伝子変異のせいで老化が起きるのだとしたら、
それに対処するのは一筋縄ではいかない。


バックアップしていない情報が失われるのと
同じで、もう元に戻すことはできない。


・遺伝子変異が老化の原因ではなく、
老化とはエピゲノム情報の喪失である。


「老化の典型的な9つの特徴」の上流に
老化の原因があり、どれか1つに
対処すれば老化を遅らせることができる。


・今日の長寿研究に至る礎を築いたのは
名のロバート・モーティマーという
無名の科学者の「酵母研究」から始まった。


人間の老化は酵母の老化の謎を解くことで
解明できた。
(JJCにも「愛酵会」がありますね!笑)


・100歳になっても現在の50歳なみの
活動レベルを保てる時代がやってくる。


老化の真因が解明されてきていることに加え、
老化からリカバーする方法や化学物質が、
次々と発見されているからである。


数世紀に一度のパラダイム・シフトが近づいている。


・「老化は病気である」という前提に立って、
健康寿命や長寿社会についての議論を始めるべきである。


また、最後に著者は
『私は研究者であって医者ではないので
「食事のカロリーを減らせ」
「小さいことにくよくよするな」
「運動せよ」以外に、医学的な
アドバイスをするつもりはない。


人にああしろこうしろと指図する
立場にはないし、サプリメントにしても
ほかの商品にしても特定のものを
推薦することはない。


とはいえ、自分自身が何をしているかで
あれば公表してもいいと思う』
と前置きの上で、自分や家族が
実践していることを記してくれています。


この本に書かれていること、
著者が実践されていることを読んでみて、
数年前訪れた伊東にある断食施設
「ヒポクラティック・サナトリウム」
の院長石原結實さんに教えて
頂いたこととかなり似ている!と思いました。


50歳からの老いない体のつくり方(石原結實)


すでに、皆さまはご自身の方針をもち
インスピレーションに従って、
ご自身の健康寿命を守り進化させる策を
こうじていらっしゃることと思います。


私たち万人にとって現在進行形の
これらの共通テーマについても、
情報交換をしたり話し合えたらいいですね。


伊藤礼子
充実人生クラブ

 

【JJC通信】プラスマイナスゼロ?<出会いと食> No.17 

出会いと食のプロデュースの開発です。


今回はもはやノーマルになった
ステイホーム中の出会いと食について
考えてみたいと思います。


ステイホームになり、オンラインで
様々なことを行うのに懐疑的な見方もありますが、
私は結構楽観視していました。


そりゃあ、不便はあるだろうけれど、
やってみないと分からないし
やって不便があればそこを改善すればよい。


今もその気持ちは変わっていません。


ですが、4月から現在までの期間を
棚卸してみて、例年よりもガクンと
マイナス方向に変わったことがあります。


それは以下の二つ。


・新しい人との出会い
・食べたことのない食べ物、飲み物との出会い


もちろん、オンラインの普及のお陰で、
仕事を含めると何十人もの方と
オンラインで初対面を果たせたのですが、
如何せん「オンラインのみ」で
会った方に関しては、
あまり記憶に残っていないのです。


記憶に残っていない≒出会っていない、
と考えると恐ろしい話です。


対面だと、その人の大きさや雰囲気、
匂いなどが感じられて記憶に残りやすいのだと
思いますが、パソコン画面だと
相手が大柄なのか小柄なのかさえ分かりません。


また、食べ物や飲み物に関しては、
自分で買ってくる物はもともと
知っている物の延長で、
全く知らない国の食べ物や飲み物を
口にしていないことに気づきました。
(異国の食べ物をワザワザ
食べなくてもよいではないか、
という声もありそうですが)


これまでは旅先や、たまたま入った
レストランで勧められて、初めて口にする
事が多かったのですが、昨年は
そのような機会もほぼなかったためです。


では逆にオンラインがプラスに
働いた点を考えてみます。


・遠方に住む旧友との再会
・飲食物を含む日用品の調達方法


これらはオンラインが発達したがゆえに、
心理的にも物理的にも容易に
感じられるようになりました。


これまでは遠方(例えば海外や
関東圏から離れた地域)に住む
友人と会えるのは、せいぜい年1回でした。


ですが、オンラインであれば
(時差は考える必要ありですが)、
距離は全く関係ありません。


いとも簡単に会うハードルが下がりました。


また、日用品の調達も在宅勤務で
受け取れるようになったため、
ネットスーパーを利用してみたら
買い物に要する時間は半分以下になりました。


移動しなくて済むし、
目的の買い物しかしないためです。


野菜、果物、肉、魚、とカートに
放り込んでいくだけですし、
過去に買ったものは買い忘れ防止のために
「買い物候補」としてリストアップされます。
(まぁ、だからこそいつもと
違う物を買って試す、という行為に
繋がらないのですが)


スーパー内の「密」に加担しなくて済むのも、
気分的に楽になりました。


レジなど「エッセンシャルワーカー」
と呼ばれる方への負担が減らせます。


以上を計算すると・・・今のところ
ステイホーム時の「出会いと食」に関しては、
プラスマイナスゼロと思っています。


どうにかプラスにすべく、いくつか策を
考えていますが、これについては
またのご報告とさせて頂きます。


皆様にとって今年が実り多き年になりますよう、
心よりお祈り申し上げます。




出会いと食のプロデューサー
開発香織

 

[感想]【JJC通信】ワイン回顧2020〔愛酵会No.6〕

先原さん

伊藤誠です。
ご無沙汰しています。

12/25 結婚記念日を兼ねて、長野 駒ケ根市へ薪ストーブの小道具を買いに行ってきました。
ファイヤーサイドショールーム&ズクショップ【薪ストーブのファイヤーサイド】 (firesidestove.com)
途中
道の駅 はくしゅう|関東「道の駅」公式ホームページ (kanto-michinoeki.jp) に偶然立ち寄り、サントリーウイスキー白州の近くで、名水の出るところと知りました。

そこで、水と言えば酒なので、地元の七賢というお酒を買ってかえったところ、「安くてうまい」
七賢|山梨銘醸株式会社 (sake-shichiken.co.jp)
四合瓶で1500円前後。

「安くてうまい」お酒の紹介会を企画したいです。
よろしくお願いします。

伊藤 誠

【JJC通信】ワイン回顧2020〔愛酵会No.6〕 

せっかく2019年末に「愛酵会」を立ち上げながら、
2020年はコロナ・ウイルスのために活動が
頓挫してしまいました。


埋め合わせに、個人的に2020年のワイン生活を
ふり返ってみました。


2021年は1日も早くリアル飲み会が
再開できることを祈ります。


おいしいワインと料理を提供してくださる店の方々、
どうぞウイルスにも人災にも負けず生き抜いてください。


いつか必ず行きますから!


2月11日 多摩市で愛酵会「カベルネ・ソーヴィニョンの集い」。
7人が参加し、チリ、オーストラリア、
アメリカ・カリフォルニア、ルーマニア、
そしてフランス・ボルドーの5銘柄を、
ピッツァ、チーズ、サラミをつまみに3時間楽しみました。


「日本酒は工業的な面が強いが、
ワインはほぼ農業」という指摘があり、
もっともだと思いました。


4月~ 緊急事態宣言、家飲みで日本ワインに集中。


山梨、長野、山形以外にも、宮崎(都農)など
各地ですばらしいワインが生まれていることに感動。


これまで飲まず嫌いで見下していた
マスカット・ベーリーAも、良いものは実は
なかなか秀逸で、ディナーワインとして十分通じることを
発見しました。


山ぶどうのワインは果実味が濃く酸味も
しっかりしているのですが、合わせる料理が思いつかず…。


6月 玄米で作った無濾過生原酒に出会う。


人が最初に米で酒を造った時には
精米していたのだろうか、なれずしのような
発酵食を作る際にも、最初から精白した白米を
使ったのだろうかというのが常々疑問でした。


もしそうだとすると、都市の住民が精米した
ご飯を食べるようになる遥か以前から、酒造りや
発酵食品では白米を普通に使っていたことになります。


一方、玄米で酒が造れるのか、できたとしても
糠の臭いや蛋白質の腐敗臭がしてまずいのではないか、
とも思えます。


そこでネットで調べると、何と玄米で造った酒が
売られていました。


千葉県の寺田本家が出している「むすひ」という酒です。


早速ネット注文、同封の説明書によると、
玄米では麹が育たないため、いろいろ試行錯誤の末、
発芽させてから発酵させたそうです。


それってビールとほぼ同じ工程ではありませんか!


で、味は? ばらすと面白くないのですが、
普通の日本酒がライン地方の白ワインだとすると、
玄米酒はシェリー酒かも…。


たぶん「これは絶対ダメ!」という人と
「意外にいけるじゃん!」という人に
くっきり分かれるのではと思いますが、私は後者です! 


7月5日 愛酵会 オンライン飲み会。


開発さんが肝煎りで、各自が下記のワインを入手、
2時間余り楽しみました。


以下は開発さんから皆さんに送られた一口メモです。


「白ワイン ウルフブラス・イエローラベル・シャルドネ
(WOLF BLASS YELLOW LABEL, Chardonnay)


お勧め料理 洋風の魚料理(白身魚のカルパッチョ、
ムニエルなど)、ナッツ、ポテトサラダなど
飲み頃 冷蔵庫で3~4時間以上冷やし、
グラスに注いだ直後~10分。


その後は冷蔵庫に戻す、アイスバケツで
冷やす等温度を維持して下さい。


赤ワイン ロバート・モンダヴィ
ウッドブリッジ・カベルネ・ソーヴィニヨン /
ロバート・モンダヴィ(Robert Mondavi,Cabernet Sauvignon)


お勧め料理 しっかり味のついた肉料理
(ハンバーグ、ステーキ、焼肉など)


飲み頃 冷蔵庫で3~4時間以上冷やし、
グラスに注いだ後10分~20分。


短時間ならボトルのまま置いておく、
可能であれば アイスバケツで
冷やす等温度を維持して下さい。」


9月30日 還暦・退職記念に、ボルドーの
シンデレラ・ワイン「シャトー・ヴァランドロー」を買う。


1万円以上のワインなどレストランですら
頼んだことがありませんでしたが、
こういう機会でもなければ一生縁がなかろうと
清水の舞台から飛び降りるつもりで奮発。


味は…勿論、凝縮されたすばらしいものでした。


ただしヴァランドローなら、2010年に3300円で
買ったサードワイン「シャトー・ベレール・ド・ウィ 2007」
も十分秀逸なボルドーでした。


S字曲線でいうと右端の方で、値段が数倍になったから
味も数倍良いかと言われると、高級オーディオと同じで
薄皮のような微妙な差ではないかと思います。


10月 スモークサーモン自作に挑戦。


日中自由時間が増えたので、以前から試したかった
スモークサーモン作りにいよいよ挑みました。


チップではなくスモークウッドを使うと
結構簡単にできました。


しかも、クレオソートのような燻蒸液の臭いのしない、
まともな味です。


これで、白ワインの友がいつも身近に…。


10~11月 3回にわたって甲府盆地ワイナリーツアー。


10月23日はシャトーメルシャンで昔の醸造場を
見学して長野のメルローの逸品をグラス試飲。


11月8日夜は勝沼ぶどう郷駅近くの
イタリアン・パハソロッテで地元ワインを堪能しました。


シェフの長谷川賢さんは、日本ソムリエ協会主催
ワインアドバイザー選手権で優勝した方だそうです。


翌日は奥野田ワイナリーなど3か所を訪問、生産者から
いろいろと現場のお話を聞くことができました。


11月15日は京王バスのツアーでまるき葡萄酒、
シャトー酒折を訪ね、最後はぶどうの丘の
試飲コーナーへ。


新たにコイン式の銘醸ワイン試飲設備ができており、
結構すばらしいワインを味わえました。


桃の花が美しい2021年4月にもまた行きたいと
考えています。


ご一緒できるといいですね。


12月 1997年2月につけ始めた
ワイン・メモが4000銘柄に到達。


社会には何も役立たちませんが、この記事を
書く時にだけは役に立ちました…。


12月 斎藤幸平氏の『大洪水の前に 
マルクスと惑星の物質循環』という難しい本に挑戦。


氏は2021年1月にNHK・Eテレの『100分de名著』に
講師として出演されるそうで、担当プロデューサーが
「この本が面白い」と勧めてくれました。


晩年のマルクスが、略奪農法や砂漠化、気候変動に
ついての研究者書をかなり系統的に読んで
環境問題に関心を深めていたという内容です。


マルクスがそれを著作に書かなかったため、
これまで誰も気づかずにきたのだそうです。


読後感として、また、山本博
『日本のワイン―本格的ワイン造りに挑んだ
全国のワイナリー』、高橋梯二、原田喜美枝、
小林和彦、齋藤浩『日本のワイン―和英対訳』、
三澤茂計、三澤彩奈『日本のワインで奇跡を
起こす―山梨のブドウ「甲州」が
世界の頂点をつかむまで』、
玉村豊男『千曲川ワインバレー―新しい
農業への視点』などを読むにつけても、
「善いワインを作る」という営みは、
「利潤の最大化・そのための生産拡大」という
主流派経済学の説く原理とは微妙にズレが
あるのではないかと感じずにはいられません。


葡萄の実の収穫を増やして大量生産しよう
という発想では、特に日本の場合まず絶対に
優れたワインは生まれません。


ワインの質は、健康なブドウの木の力に
頼るしかないのです。


栽培・醸造に関わった人たちが
丹精込めたワインは、経済のあり方、
人間と自然の関係についてもいろいろ
考えさせてくれるものだと感じます。


善いワインは人を酔わせて
心地良くするだけでなく、人を賢く
目覚めさせてくれるのかもしれません。


愛酵会 先原章仁