【JJC通信】2017年Winemaking Plan ⑫瓶詰め(ブレンド) 

JJCワイン愛好家の皆さまへ、


こんにちは。
今回はワインプランについての最終回です。


ワインのスタイルに始まり、それに
基づいて判断するアルコール度数、酵母、
キャップ・マネジメント、
マロラクティック発酵、樽熟成、清澄、
ろ過について紹介させて頂きました。


本日は最後のパート、『瓶詰め』です。


瓶詰め自体はシンプルな作業でして、
樽で熟成しているワインの上積みを
(今回はろ過せずに)タンクへ移し、
落ち着かせた後にワインボトルに
詰めるだけです。



今回は瓶詰め直前に行われるブレンドに
ついて話をさせて頂きます。


ブレンドをする目的は、
主に「ワインに複雑さを与えること」です。


今回はメインのサンジョベーゼ種に、
カベルネ・ソーヴィニョン種、
カベルネ・フラン種、そしてメルロー種を
加えることができるのですが、
カベルネ・ソーヴィニョン種は
タンニンを中心とした骨格をワインに
与えることができ、カベルネ・フラン種は
そのスパイシーさによってワインの香りを
より複雑にすることができ、メルロー種は
果実味やまろやかさをワインに
与えることができると言われています。


このように様々な特徴を持った
ぶどうから造られたワインを最後に
ブレンドすることによって、
我々が求めているバランスの良い
ワインが出来上がるということになります。


以前もお話させて頂きましたが、
たった1%の違うワインを加えるだけで、
ワインの味わいが大きく変化したりも
するのです。


いわゆる「ブレンドの妙」ですが、
それを体験するイベントを
2019年の春~夏頃に開催したいと
思っています。


その際は、The Wine Foundry社より
4種類程度のブレンドパターンの
サンプルを送付してもらい、実際に
比較試飲をしたいと考えています。


そして、参加された方の投票で
一番人気になったブレンドパターンの
ワインを瓶詰めしてもらおうと
思っています。


このブレンド比率決定のための
比較試飲が、まさにワイン造りの
一番(?)楽しい部分であり、
実際に直接ワイン造りに
参加できる部分ですので、
まだ先ではありますが楽しみに
していてください。


それでは、随分と長々と2017年の
ワイン造りについて紹介させて
頂きましたが、今回で一度最後と
させて頂きます。


引き続き、我々のワインに関する
ニュース等ありましたら、
随時ご連絡させて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。


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届くのは2019年12月を予定しています

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JJCワインコーディネーター
野田隆史

【JJC通信】2017年Winemaking Plan ⑪ろ過 

JJCワイン愛好家の皆さまへ、


こんにちは。
前回はワインの清澄について
紹介させて頂きましたが、
今回はワインのろ過について
話をさせて頂きます。


ろ過の作業はビン詰めする前に
行われるのですが、ろ過機のフィルターを
通してろ過をすると、ワイン中に
残っている酵母の死骸等の固形物を
取り除き、ワインの透明度を
上げることができます。



一方、ろ過し過ぎると、タンニン、
フレーバー、そしてワインの色までも
失うことにもつながります。


最近では「Unfiltered」と
記載しているワインが増えてきています。


とはいえ、ろ過しないと、ワイン中に
残った酵母がビン内でも発酵を続け、
ビン内に二酸化炭素が溶け込み、
発泡ワインになってしまう危険性もあります。


さて我々のワイン(サンジョベーゼ)ですが、
こちらはろ過はしないことにします。


ろ過をしないことによる一般的な
リスクとしては、ボトルの中に
マロラクティック発酵を誘発する
酵母が入っていたら、ボトルの中で
発酵が進み、飲んでみたら
炭酸ワインになっていた。。。
ということもあるのですが、
マロラクティック発酵は
100%実施していて安全ですし、
更に複雑味を感じられるように
するためには、Filterをかける必要が
ないだろうという判断です。


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JJCワインコーディネーター
野田隆史

【JJC通信】2017年Winemaking Plan ⑩清澄 

JJCワイン愛好家の皆さまへ、

こんにちは。
前回は樽でのワイン熟成プロセスについて
紹介させて頂きましたが、今回は
ワインの清澄について話をさせて頂きます。


清澄とは、言葉通りワインを清澄し、
安定化させることを指します。


具体的には、瓶詰めの前に、
清澄剤(卵白、カゼイン、ベントナイト、
ゼラチンなど)をワインに加え、
ワインの濁り(微生物や不純物)を
取り除く作業のことです。



ベントナイトは蛋白物質とくっつき、
カゼイン・卵白はタンニンとくっついて
濁りを取り除くようです。


ベントナイトと言うと違和感を
感じる方もいらっしゃるでしょうが、
どうやらワインの味に悪い影響を
与えるものではないようです。


さて、清澄剤をワインに入れると、
濁りの原因である蛋白物質や
タンニンなどと結合し、最初は
ワインが濁ってきますが、重さが
あるので徐々に沈殿してきます。


そして、濁っていないキレイな
ワインの部分のみを取り出し、
ボトルに入れることになります。


しかし、過ぎたるは及ばざるが如し
ということで、清澄し過ぎると、
ワインのボディ感や色が損なわれたり
するようです。


さて我々のワインですが、
ワインの状態を見てみないと分からないので、
瓶詰め前のワインメーカーの判断に
任せることにしています。


ワインの濁りによるちょっとした余韻を
残すために清澄しないという
判断もありますが、サンジョベーゼは
比較的味わいが力強く、濁りが味に与える
影響が少ないため、見た目をよくすることを
考えての判断も必要になりそうです。


相当な余談ですが、
「清澄」という言葉を聞くと、つい
「カヌレ」というお菓子を思い出します。


外はカリカリ、中はモッチリの食感が
クセになります。

↓私はココのカヌレが好きです
シェ・リュイ(代官山)


このカヌレはフランス ボルドー地方の
伝統菓子なのですが、
ワインの清澄プロセスで卵白が
たくさん使われるわけですが、
残った卵黄部分を使って
何か作ろうということで、生まれた
お菓子だそうです。


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JJCワインコーディネーター
野田隆史

【JJC通信】2017年Winemaking Plan ⑨樽熟成 

JJCワイン愛好家の皆さまへ、


こんにちは。
前回はアルコール発酵後の
マロラクティック発酵
(酸っぱいワインを滑らかなワインに
変えてくれる発酵)について
紹介させて頂きましたが、
今回は樽でのワイン熟成プロセスについて
話をさせて頂きます。


我々のワインは、ステンレスタンクにて
アルコール発酵を終え、
その後樽に移した後に
マロラクティック発酵を行い、
その後我々のワインは引き続き樽にて
ワインの風味やバランスを
向上させるために静置されます。


これを熟成と言います。


樽熟成では、樽の木目を通して
外の空気やワインからの蒸発物の
出入りが行われます。


ワインの成分と酸素が反応したり、
樽材から溶け出す成分が
ワインと化学反応を起こしたりするため、
樽熟成をしたワインは、
香りや味わいに複雑性が生まれます。



我々のワインは約18ヶ月樽熟成を
経ることになりますが、
以下3つのステップを経ることになります。


1.フレンチオークの新樽
(←とても高価!)で6ヶ月間熟成
2.1回使用(約1年弱)された樽で
6ヶ月間熟成
3.数回使用された樽で6ヶ月間熟成


「高価な新樽で18ヶ月熟成させたほうが
美味しくなるんじゃないの!?」
と思われるかもしれませんが、
決してそうではありません。


新樽のヴァニラ香やタンニンが
ワインに入りすぎると、
「樽ジュースを飲んでいるのでは?」
というくらいになってしまうリスクが
あるため、ある程度骨格を
形成するだけの樽の成分が
ワインに入ったことを確認した後は
(約6ヶ月後)、古い樽に入れて
樽成分がワインに付きすぎないように
調整することになります。


以上のプロセスは、
スーパータスカン(←今回の我々の
ワインに似ている高級ワイン)
と言われるTIGNANELLOやFLANCCIANELLO
といった凝縮感がありながら、
エレガントなワインを目指すべく、
ワインメーカーが考えてくれたものです。


現在は新樽にて熟成後に
1回使用された樽にてワインは
ゆっくりと熟成しています。


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野田隆史
 

[感想]【JJC通信特別編】★緊急告知★ 11/17(土) お願い!熱海に来て!! 

伊藤様
ご無沙汰いたしておりますが、相変わらずご活躍のご様子、何よりです。
時々送っていただく【JJC通信】はいつも楽しく拝見させていただいております。
私も時にはコメントしなくてはと思いつつ、皆さんの名文の気圧されて躊躇してしまっております。

実は、私も先週19名の団体で熱海にダンス旅行に行ってきました。
今までも伊東近辺でのゴルフなどの折に、熱海海岸付近で店頭の干物を七輪で焼いていただきながらビールを飲む「干物バー」を楽しんだことがありますが、熱海は楽しむところがたくさんあって、良いところですね。
17日のコンサートには予定があって参加できませんが、いずれそちらでご夫妻にお目にかかる機会を作れればと思っております。

以前お出でいただいた茨城の実家はすべて解体して、今はもう何もありません。
高齢の母は健在ですが、今は石和温泉の温泉付き介護施設でのんびり余生を送っております。
生まれ育った田舎がなくなってしまったのは寂しくもありますが、その分心配事が少なくなってホッとしている部分もあります。

私も古希を過ぎましたので現在仕事らしいことはしておりませんが、趣味の囲碁とダンスを教えたり教わったりしながら、頭と身体の体操を楽しんでおります。

これからもどうぞお元気でご活躍下さい。
そのうち何か皆様の企画に参加できることがあればと、楽しみにしております。

黒崎達雄