【JJC通信】子羊もぴょんと跳ねる美味しさ! ニュージーランド・ワイン堪能の冬の夜〔愛酵会No.2〕 

2019.12.21 渋谷 ニュージープラットフォームにて
2019年に創設された新しい部・愛酵会と
紅茶倶楽部の合同の顔合わせ忘年会を、
参加10人で開催しました。


味わったワインは4種類。


前半はサーモンのカルパッチォと
彩り野菜ソテーのバーニャカウダで
2種類空けました。


以下、「さき」の記録をまず掲載し、
その後巷のサイトで見かけた評価を掲載します。


比べるとこちらの語彙不足があからさまなのですが…。


旗揚げ、顔合わせのめでたい席ということで、
急遽スパークリングから始めることになりました。

①Invivo Sparkling,Sauvignon Blanc,Marlborough

¥6000  Marlborough ニュージーランド
収穫年不記載


薄い淡黄色。グレープフルーツのような
たっぷりした果肉香。きりっとした酸味。
控え目な甘味。ミネラルこく。切れが良い。



https://scnz.jp/products/invivo-sparkling-sauvignon-blanc-nv/

「スパークリング用に栽培された
アッパーワイラウヴァレーの葡萄を使用。


クラッシックな
マールボロ・ソーヴィニヨンブランの
個性そのままに、泡のムースが口中に
広がります。


ライムやシトラスなどを思わせる
クリーンな果実味と十分な酸味。


残糖は7g/l で辛口タイプ。


しっかり香りがあがるので、
屋外でのBBQにも最適。


オイルをかけて仕上げた魚介料理、
柿の葉寿司、鯖のグリルなどとも
合わせてお試しください。」


ちなみにMarlboroughは地域名で、
ニュージーランド南島の北端にあるそうです。

https://www.newzealand.com/jp/feature/food-and-wine-nelson-and-marlborough/

によれば
「全国のソーヴィニヨン・ブラン種の
ブドウの85%が栽培されている
マールボロ地方は、ニュージーランドの
ソーヴィニヨン・ブランの都です。


香り高くすっきりとした風味は、
グーベリー(ママ)やパプリカに
例えられています。


ソーヴィニヨン・ブランは世界市場で
最も成功をおさめたニュージーランド産
ワインでもあります。


ソーヴィニヨン・ブランに次ぐ
ピノ・ノワールも質が高く、芳醇でやわらかな
味わいが絶賛されています。


他にも、フルーティーなシャルドネや、
切れのよいリースリングなどが
マールボロで生産されています。


ヴィンヤードはワイラウ・バレーや
アワテレ・バレーに集中しています。


土地は平坦なので、サイクリングを
楽しみながらグルメ体験ができます。


レンウィックという小さな町を中心として、
24km以内の範囲に30ヶ所もの
ワイナリーがあります。


自転車のレンタルも簡単に手配できます。」


当初は定番のソーヴィニョン・ブランの
白ワインかと思っていたのですが、
Kさんがワイン・リストの
「オレンジワイン」に注目、急遽白ではなく
こちらに変更しました。


急遽ばっかりで大丈夫かな?


オレンジワインとは勿論オレンジを
原料にしたワインではなく、また
オレンジ色というわけでもありません。


Kさんが解説して下さったように、
ブドウの色素を少し出した
白ワインのことです。


俄か勉強によると、グルジア(ジョージア)
では古くから、白ブドウの果皮や種を果汁と
一緒に発酵させてワインを作っていました。


それを参考に、イタリアの醸造家が1998年に
オレンジワインを作り出したそうです。


製法としては、白ブドウを皮や種ごと
破砕して発酵させるもので、皮や種から
色素やタンニンがもたらされるため、
出来上がりはややオレンジがかった色になり、
しっかりした味わいになります。


タンニンが含まれているため、酸化防止の
二酸化硫黄の使用量が減らせ、「自然派」
志向の醸造家が着目したのだとか。


②Love Block Orange Sauvignon Blanc,2019

¥6000  Marlborough ニュージーランド

ごく薄い淡黄色(色だけ見ればオレンジとは
言えない)。つんと酸味のある甘いリンゴ香。
落着いたしっかりした酸味。控え目な甘味。
豊かで複雑なミネラルこくとアミノ酸味。



https://scnz.jp/products/loveblock-marlborough-orange-sauvignon-blanc/

「マールボロ地区アワテレヴァレーで
オーガニックにこだわった葡萄を使用。


海面150m の高い丘の上のヴィンヤード。


強風吹き荒れる嵐の大地とも呼ばれる
ヴィンヤードから、生命力に溢れる小さいくて
強い香りと風味の豊かな葡萄が収穫されます。


ラブブロックでは全てのワインに対してSO2 の
使用を減らす工夫をしており、常に
酸化防止剤の代替えとなるプロセスも
模索しています。


2018 年に初生産したこのワインでは、緑茶の
成分のみをSO2 の代替えとして極少量使用しました。


ほんのりオレンジがかった
ソーヴィニヨンブランは、アプリコットや
サフラン、オレンジの皮、グレープフルーツ
などの香り。


ソーヴィニヨンブランらしいハービシャスさも
心地よく、りんごのニュアンスも感じます。


味わいはふくよかで優雅な果実感をマイルドな
タンニンがキリッと引き締めています。


ミネラル感も豊富でテクスチャーのしっかりした
仕上がりです。


全てのプロセスでSO2 は無添加です。」


※「ハービシャス」なんて形容詞、
「さき」の英和辞典には出ていません!


後半は店の自慢のラム料理3品
(ラムの串焼き、肉団子、煮込みの
マッシュポテト添え)で赤ワインへ。


穏当にピノ・ノワールからです。


③Mana by Invivo,Pinot Noir,2017

¥4000 Marlborough,Central Otago

オレンジがかった明澄なガーネット。
つんと酸味のあるスパイス香。
収斂味のあるタンニン。若々しい強い酸味。
控え目な甘味。スモーキーなこく。軽快。



https://www.wine-veraison.com/shop/products/detail.php?product_id=508

「マールボロ80%、セントラルオタゴ20%の
ピノノワールを使用。


マールボロらしいチャーミングな
赤系果実の風味を中心に、
セントラルオタゴらしいエレガントな
黒系果実の風味が調和しています。


綺麗な酸と細かいタンニンの華やかで
優しい味わい。


フレンチの古樽で約11ヶ月間の樽熟成。


あらゆる肉とのペアリングが可能な
オールラウンドタイプ。


輝きのあるルビー。


粘性は中程度よりやや高め。


香りにはチェリーやザクロ、ラズベリー、
フェンネル、ハーブティー、そして仄かな
樽のニュアンス、バニラやクローブの
香りが混じり合う。


新鮮かつチャーミング、その上で
スパイスが効いており、さらにミネラルの
ヒントからもはっきりとしている。


アタックはなめらかでしなやか。


凝縮感があるが味わいは鮮明で、
生き生きとした酸味が調和。


その甘酸っぱい果実味は何とも魅力的で、
伸びやかな広がりをみせる。


ミネラルを含み、辛口ながらもジューシーで、
クリアーな酸が味わいを支えるエレガントな
スタイル。


純粋さとマッチする、この緊張感がたまらない。


タンニンはキメ細やかで飲み心地がよい。


合わせるお料理は、仔羊の香草ロースト、
鴨肉のロースト、牛タン、豚のリエット、
ソーセージ類、ベーコン、茄子のトマト煮、
アスパラガスの牛肉巻など。」


最後はカベルネ・フランとメルローという、
ボルドーっぽいブレンド。


④Old Coach Road,Cabernet Franc,Merlot,Nelson,2014

¥3600 Nelson  ニュージーランド

明澄なガーネット。仄甘いイカ香、動物香、揮発香。
ちりっとしたタンニン。しっかりした酸味。
甘やかな果実味。スパイシーでスモーキーなこく。
溌溂とし、力強くしっかりしている。

※「イカ香」というとぎょっとされるかも
しれませんが、私には他にぴったりした
形容ができない、イカの塩辛を開けた時のような
少し甘い魚介風の香りで、若くて濃いカベルネや
メルローを開けた時に時々出会うことがあります。


果肉の蛋白質が分解されて
生成する香りでしょうか。


田崎真也さんは何と形容しているんでしょう?



https://www.seifried.co.nz/collections/old-coach-road/products/old-coach-road-merlot-cabernet-franc-2014

「The 2014 Old Coach Road Merlot Cabernet
Franc is warm and Flavoursome(sic).

The nose is fragrant showing mid weight
berries and plum.


The palate has juicy
berry notes, smooth velvety tannins
and warm spicy oak.」


ネルソンも南島北部のワイン産地で、

https://goodwine.me/origin/new-zealand/nelson/

によれば
「『サニーネルソン』と呼ばれるほど
晴れが多く、日照時間も長いこの地域は、
周囲を3つの山で囲まれています。


これにより、強烈な海風からブドウ畑が
守られ、他の産地よりもマイルドな気候に
なっています。


また、秋がドライで長いことで、
収穫する時期を遅くでき、成長期が長くなり、
しっかりとした酸をたくわえたブドウが
収穫できています。


この地域の土壌は、粘土質をベースに
砂利質のシルトローム層で、古代の
川底からの砂利質沖積土が含まれています。


これにより、水はけの良さを保ちながら、
夏は日光の温かさを維持し、冬は水分を
保てるので、栽培家は収量やキャノピー
マネジメントに労力を使うことが出来ます。


それにより、ネルソンではよりエレガントで
印象的な味わいのワインが造られています。」


すべての瓶が空いた後、源さんの紅茶を
美味しく頂きました。


この店、ニュージーランドやオーストラリアの
ワインがまだまだあります。


今回、哀れ料理になった子羊ラムちゃんは、
ワインの美味しさにぴょんと
飛び跳ねてしまいました。


いつの日か第二弾を。


今度は「うメエ~」と啼くはずです。


愛酵会 さき